活動

(1) 大会案内


沖縄生物学会第53回大会プログラム

※大会プログラムはこちらから(通信98号) NEW!! → PDF

会期:2016年5月28日(土)
会場:琉球大学 理学部 理系複合棟 102教室・玄関ロビー

沖縄生物学会第53回大会会場

大会会場:琉球大学理系複合棟102教室・玄関ホール
公開シンポジウム会場:理系複合棟102教室
懇親会会場:大学生協中央食堂(大学会館横)

沖縄生物学会第53回大会参加費: 1,500円 (学生 1,000円)
(*高校生以下については参加費免除とする)
懇親会費 事前:2,000円 当日:3,000円(学生1,000円)

大会日程 

5月28日(土) 受付 8:30~ 理系複合棟玄関ホール
  一般講演(午前の部) 9:00~12:00 理系複合棟102室
  休憩(昼食) 12:00~13:00
  総会 13:00~14:00 理系複合棟102室
  ポスター発表 14:00~15:30 理系複合棟玄関ホール
  一般講演(午後の部) 15:30~16:30 理系複合棟102室
  公開シンポジウム 16:30~18:00 理系複合棟102室
  懇親会 18:30~20:30 琉球大学生協中央食堂

プログラム
一般講演【午前の部 9:00~12:00】 理系複合棟102教室

O-01: 海浜性十脚甲殻類(オカヤドカリ類およびスナガニ類)の消化管内容物に見られた微小人工物片と体内残留性有害物質について
○藤田喜久(沖縄県立芸術大学)・高田秀重(東京農工大学)・渡邉泉(東京農工大学)・田中厚資(東京農工大学)・山口晴幸(防衛大学校・名誉教授)・野上大介(日本エヌ・ユー・エス株式会社)

O-02: リュウキュウイノシシ の保護と共生のためのくくり罠猟の研究:Season 2
○石垣圭一・井村信弥・渡辺信(琉大・熱生研)

O-03: イージーセンスを用いた海藻の光合成速度測定装置の改良
○飯田勇次(唐津市立海青中学校)・片山舒康(生物教育研究所)

O-04: 沖縄島に生育するボチョウジ属の分枝発生パターンの定量的評価について
○渡利正弘(沖縄工業高等専門学校 総合科学科)・長崎隼(沖縄工業高等専門学校 情報システム工学科3年)

O-05: 高コントラスト顕微鏡観察法(輪帯照明、扁斜照明)の再考
○泉水 奏(琉球大学医学部人体解剖学講座)

----- 休憩 10:15~10:30 -----

O-06: 2015年に南西諸島で確認された外来魚・純淡水魚の分布
○嶋津 信彦(しまづ外来魚研究所;放送大学)

O-07: 西表島における野鳥の傷病死と西表野生生物保護センターの取り組み
○日名耕司・関東準之助・田口麻子・相原百合 (西表野生生物保護センター)

O-08: ミヤコカナヘビの生息状況について(2014)と関連して
○才木美香(琉大・院・理工)・新城宗史(宮古島市・教育委)・濱川靖(沖縄県・教育庁)・戸田守(琉大・熱生研)

O-09: 戦前の資料にみるオオコウモリの記述
○中本 敦(琉球大・大教セ)・城間恒宏(沖縄県文化財課)

O-10: ベンガルヤマネコの食性解析における新たな量的評価方法の検討
○中西 希・池澤雄太・伊澤雅子(琉大・理)・前外間利奈・冨着絵里沙・大宜見こずえ・金城輝雄・比嘉源和・(沖縄こどもの国)

O-11: OKEON 美ら森プロジェクト:新しい沖縄社会連携型の陸域環境モニタリングプロジェクト
○吉村正志・芳田琢磨・小笠原昌子・Evan Econom (沖縄科学技術大学院大学(OIST))

 

----- 休憩(昼食)12:00~13:00 -----

総会【13:00~14:00】 理系複合棟102教室


ポスター講演(小学生・高校生)【14:00~15:30】
理系複合棟一階玄関ホール

P-01: ケラマジカの毛の季節による変化
木舩楓斗・田島明菜(座間味村立阿嘉小学校)・遠藤晃(南九州大学)

P-02: 亜熱帯島嶼環境におけるオキナワヒゲナガカワトビケラの生活史戦略
○新垣夏実(辺土名高校3年)・〇金城実希(辺土名高校3年)

P-03: 宜野湾市普天間に生息するアリの現状
呉屋 昇太・垣花 辰紀・安里 和之・渡慶次 ユリエ・山内 梨乃香・久高 愛実(沖縄県立普天間高等学校 サイエンス部)

P-04: 沖縄島西屋部川でネッタイテナガエビは生き残れるか ~工事による影響と保全対策~
○北村育海(名護高校生物部3年)

P-05: 嘉津宇岳のバタフライ・ウォッチングⅣ ~チョウの年変動と温度耐性実験~
○北村 澪(名護高校生物部1年)

P-06: ガジュマルFicus microcarpaの研究Ⅲ ~花嚢・寄生蜂の季節消長と発芽条件~
○玉城 武・喜屋武 慧悟・儀間 大・佐渡山 郁太・松川 祐太朗(浦添高校・サイエンス部3年)

P-07:  ペーパークロマトグラフィーを用いた植物色素の抽出実験
○松川 祐太朗・石川 美帆(浦添高校・サイエンス部3年)

P-08: 落花生と根粒菌の関係
○石川 凜・山内 祐輔(浦添高校・サイエンス部2年)

P-09: グリーンソードテールの分布は拡大するか!? ~ミナミメダカとカダヤシ科魚類3種の比較~
稲田優果・佐々木彩月・鮒田信忠(沖縄県立名護高等学校)

P-10: ウデナガカレダコの飼育と学習実験
北部農林高等学校 生物研究部

P-11: グッピーとカダヤシの生存競争
宜保諄・上地一輝・知念聖音・上江洌令音・(球陽高校3年)

P-12: グッピーの海水への適応能力
藤田ゆり・大田貴美子・中村香南子・池原柚夏(球陽高校3年)

ポスター講演(一般)【14:00~15:30】 理系複合棟一階玄関ホール

P-13: マイクロCT画像解析を用いたハゼ科魚類頭部骨格形態の進化学的研究
○川口 亮・木村亮介・石田 肇(琉大医)・伊藤 毅(京大霊研)・吉野哲夫(美ら島財団)

P-14: ツダナナフシの孵化に対する気温の影響
○小林峻(琉大・院・理工)・碓井良太(琉大・院・農(現・南足柄市))・伊澤雅子(琉大・理)

P-15: 潮間帯現状調査報告「宮古の潮間帯-1976」40年後の追跡調査 (1) 人為的撹乱の状況
○田村 裕(沖縄県水産課)

P-16: 2012年の大型台風が沖縄島北部の森林に及ぼした影響
○安座間安史・島袋徳正・與儀春樹(沖生教OB)・知念美香(名護商工高校)

P-17: 大見謝川(沖縄県西表島)の珪藻
○木嶋久美子(福工大院工生環)・堺 眞砂美(福工大綜研)・川上満泰・天田 啓(福工大工生環)

P-18: 屋我地島及び羽地内海におけるヒルギダマシ(Avicennia marina)の分布現状と新外来種の分布の可能性
○新垣裕治・齊藤秀平(名桜大・国際・観光産業)

P-19: 西表島で確認された日本初記録科となるガムシ上科Spercheidae科の一種の生態的基礎知見
○北野忠(東海大学教養学部)・河野裕美(東海大学沖縄地域研究センター)・多比良嘉晃(静岡市)

P-20 沖縄島産ハブ(Protobothrops flavoviridis)個体からの毒性成分HR1B検出
○大城聡子(沖衛環研)・岩崎公典(琉球大・熱生研)・平良東紀(琉球大・農)・
盛根信也・泉水由美子・寺田考紀(沖衛環研)

P-21: 座間味島におけるアオウミガメの産卵場所の選択と孵化率の関係性について
堀栄美希・宮城里奈・安里瞳(琉球大学ウミガメ研究会ちゅらがーみー)

P-22: タイワンスジオElaphe taeniura friesiの野外での利用環境の推定
宮城大周・富永篤(琉大・教育)・松井創(公衆衛生協会)・戸田守(琉大・熱生圏)・寺田考紀(沖縄県衛生環境研究所)・小野宏治(環境省・那覇)

P-23: 日本の太平洋島嶼におけるアオリイカ小型種の遺伝的分化
○安里聖貴・今井秀行(琉球大理学部海洋自然科学科生物系)

P-24: 西表島におけるウイングマーカーを装着したカンムリワシから得られた知見
○関東 準之助・相原 百合(環境省西表野生生物保護センター)・水谷 晃・河野 裕美(東海大学沖縄地域研究センター)

P-25: 西表島低地におけるカンムリワシの生息環境の現状評価
○田中詩織(東海大院人間環境)・水谷 晃(東海大沖縄地域研)・北野 忠(東海大教養)・関東準之助(環境省野生生物保護センター)・河野裕美(東海大沖縄地域研)

P-26: 西表島低地におけるカンムリワシの繁殖および採餌場利用の季節性
○晝間さよこ(東海大・院・人間環境)・水谷 晃(東海大・沖縄地域研)・吉崎雄一(東海大・海洋)・藤野裕弘(東海大・教養)・河野裕美(東海大・沖縄地域研)

P-27: 仲ノ神島において2015年の台風がもたらしたオオミズナギドリの巣穴崩壊
○山本誉士(名古屋大学大学院環境学研究科)水谷 晃・河野裕美(東海大学沖縄地域研究センター)

P-28: 仲ノ神島に飛来したクビワオオコウモリ
河野裕美・○水谷 晃(東海大学沖縄地域研究センター)・山本誉士(名古屋大学大学院環境学研究科)

P-29: 西表島崎山湾における造礁サンゴの分布とその物理環境との関係
○宮内星七(東海大・沖縄)・下川信也(防災科研)・水谷晃(東海大・沖縄)・村上智一(防災科研)・河野裕美(東海大・沖縄)

P-30: 西表島崎山湾におけるウミショウブの群落構造とアオウミガメの採餌の影響
水谷 晃・○井上太之・鈴木舞弓(東海大学沖縄地域研究センター)・相原百合(環境省西表自然保護官事務所)・河野裕美(東海大学沖縄地域研究センター)

P-31: 沖縄本島と西表島の干潟から分離した無色珪藻の培養と解析
堺 眞砂美(福工大・綜研)・木嶋久美子・西田千尋(福工大院・工)・川上満泰・天田 啓(福工大・工)

P-32: 糸満市名城ビーチにおけるウミガメ類の上陸の状況と砂浜環境
城間美沙・比嘉早貴・◯山川彩子(沖縄国際大学)

P-33: Genetic Stock Structure and Genetic Diversity of Lavender Jobfish, Pristipomoides sieboldii based on mitochondrial DNA sequences
Juan José Díaz-Sacco, Tetsuya Kai (Faculty of Science, University of the Ryukyus), Itaru Ota, Masato Uehara (Okinawa Prefectural Fisheries Research and Extension Center), and Hideyuki Imai (Faculty of Science, University of the Ryukyus)

P-34: 最も簡素化された花のひとつ—トチカガミ科イバラモ属の雌花の発生形態
◯梶田 結衣(琉球大・熱生研西表)・田中 法生(国立科博・植物園)

P-35: アクティブ・ラーニングの視点からみたケラマジカ研究 ~科学の芽を育むための指導者の関わり方~
◯遠藤晃(南九州大学)

一般講演【午後の部 15:30~16:15】 理系複合棟102教室

O-12: 沖縄産カブトガニを追う
○水山 克(琉球大・院理工)・成瀬 貫(琉球大・熱生研)・藤田 喜久(県立芸大)

O-13: 伊是名村具志川島で発見されたハナヤサイサンゴ属の最大級群落
○中野義勝(琉球大)・案納昭則(ヴィアマーレ)・北野裕子・安田仁奈(宮崎大学)・須田彰一郞(琉球大)・竹山春子(早稲田大学)

O-14: イソヒヨドリの雛の生存率に影響を与える要因
○青栁楽(向陽高校)

公開シンポジウム【16:30~18:00】 理系複合棟102教室

タイトル:アクティブラーニングの視点で沖縄における海の生物・環境教育の深化を考える

 2012年の中教審(文部科学省中央教育審議会)の答申を皮切りに、アクティブ・ラーニングという言葉が大学教育から使われ始めた。学生の「受動的な受講」から「能動的な学修」への転換、すなわち、学習者が受け身ではなく主体的に授業を受けられるような環境をつくる、という動きである。2014年には、文部科学大臣が小中高の学習指導要領見直しを言及した際にもアクティブ・ラーニングという言葉が使われ、これにより、初等・中等教育でも、授業のアクティブラーニング化へのパラダイムシフトの波が押し寄せ、大きなうねりとなっている。一方、授業の主体である生徒が自ら能動的に学ぶ授業形態は、昔から、いくらでも実践例があり、なぜ今さらアクティブラーニングと声高に叫ぶ必要があるのかと、いぶかる向きもある。ゼミしかり、実験しかり、野外学習しかりである。「アクティブ・ラーニング」とは何か、現状把握と将来に向けての方向性を理解することが、今求められている。

  沖縄は四方を海に囲まれ、海に関するアクティブラーニングに適した環境を有している。一方、初等中等教育の学習指導要領には海に関する記述がほとんどなく、本年3月には、日本海洋学会をはじめとする海洋・水産・沿岸環境に関わる35の学術団体が、小学校4学年に単元「海のやくわり」を新設するよう提案している。海の生物・環境教育の重要性は今後ますます高まると思われる。

  このような状況下で、首都大学東京の松浦克美先生をお招きし、アクティブラーニングとは何かを実践を通して講演していただくこととした。また、実際に海の生物・環境に関する教育や講座の実践例を藤田喜久・山本広美の2氏に紹介いただき、アクティブラーニング的手法を用いた、より効果的な海の学習プログラムが模索できないか、沖生会員のみなさんと考えたい。

16:30-17:00 基調講演(質疑形式) アクティブラーニングの現状と大学の授業における実践例
松浦克美(首都大学東京教授 都市教養学部 理工学系 生命科学コース理工学研究科)
実践例については http://find-activelearning.com/con/55?from_category_id=7 もご覧下さい.
<研究テーマ> 微生物群集内の物質循環と微生物間の酸化還元相互作用、光合成細菌の生態系での役割、高校生物教育の現代化と探求活動・思考活動の活発化

17:00-17:20 実践例1 米国ローレンス科学教育館で開発された海洋教育プログラムMAREおよびCOSIAの概要と国内での実践例
藤田喜久(沖縄県立芸術大学 音楽学部 全学教育)

17:20-17:40 実践例2 サンゴの授業いろいろ~どうやったら、サンゴを身近に感じるか?~
山本広美(沖縄美ら島財団総合研究センター)

17:40-18:00 討議 実践・深化に必要な要素と連携の模索
パネラー:松浦、藤田、山本、鹿谷法一(しかたに自然案内)、儀間儀宜(浦添高校)
司会進行:山﨑仁也(沖縄県立博物館・美術館)

懇親会【18:30~】 大学生協中央食堂(大学会館向かい)


公開シンポジウム終了後、構内の大学生協食堂に移動し、ささやかな懇親会を予定しております。講演時間内に出来なかった討論や会員同士の親睦をより深めるため、是非ご参加下さい。